2020/02/16

健康講座1 糖尿病と合併症

健康、糖尿病に関する考え、情報、知識、トレンド、トピックスなどを自由に書いていきたいと思います。

第一回ですが方向性はまだ手探りです。
専門医レベルのマニアックな内容から一般向けの内容まで思いつくままやって参ります。

それでは早速今回は

糖尿病合併症 

糖尿病には様々な合併症があります。

糖尿病の患者さんで血糖コントロールがうまくいっていないと、合併症が発症したり、進行したりすることがあります。糖尿病の合併症は大きく急性合併症と慢性合併症に分類できます。

本日は慢性期合併症のお話をします。

糖尿病の合併症には「しめじ」(神経障害、網膜症、腎症)がよく知られています3(大合併症)。

また、怖い合併症はえのき(えそ、脳梗塞、狭心症・急性心筋梗塞)です。



糖尿病は、これら以外にも、がん・認知症・感染症・うつ・歯周病も、糖尿病の合併症と関係していることが報告されています。

がん
本癌学会の公式英文誌であるCancer Scienceより、糖尿病と悪性腫瘍のリスクについて疫学的エビデンスから捉えた総説が出版されました。
糖尿病(主に2型糖尿病)の日本人で、これまで報告された糖尿病と部位別癌との関係を検討した疫学研究のメタ解析によれば、糖尿病は肝癌、胆道系癌、膵癌、胃癌、大腸直腸癌、腎癌、膀胱癌、乳癌、子宮内膜癌の有意な危険因子であった。一方、糖尿病患者では前立腺癌のリスクが減少することがメタ解析で示されています。

感染症
糖尿病の人は、肺炎や膀胱炎、腎盂炎〈じんうえん〉、皮膚炎、歯肉炎、あるいはかぜといった、感染症にかかりやすいことが知られています。また、感染症が急速に重症化することも多く、回復には時間がかかります。そして、感染症にかかると血糖値が普段以上に上昇するので、コントロールが悪化し、糖尿病そのものにも影響がでてきます。

うつ症状
糖尿病や肥満の人はうつ病の発症リスクが高いという、約1万2,000人の日本人を対象とした調査結果を、国立精神・神経医療研究センターなどが発表しております 

認知症
九州大学が行っている「久山町研究」では、高齢糖尿病患者では認知症の合併が多いことが明らかになっている。糖尿病のある人ではそうでない人に比べ、アルツハイマー病や血管性認知症の発症リスクが2~4倍に上昇するといわれています。

歯周病
糖尿病を患う方は歯周病になりやすいことがわかってきました。一方で、歯周病になると血糖コントロールが悪くなるとも言われています。

簡単に列挙するだけでもこれだけのものがあり、非常に怖い病気です。

各論やメカニズムについてなど今後ぼちぼち更新していきたいと思います。

本日はこれにて。

Takehome messege



①重要な合併症は「しめじ」と「えのき」



し・・・神経障害


め・・・網膜症


じ・・・腎症


 


え・・・えそ


の・・・脳梗塞


き・・・狭心症・急性心筋梗塞



 ・糖尿の合併症は症状に乏しいが危険なものが多い


 ・糖尿病、その合併症は早期発見早期治療


 ・糖尿病は認知症や癌にも関連がある





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