2019/12/31

PV35000 今年もありがとうございました。

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川義隆です。

おかげさまでPV35000達成しました。

2019年もあっという間に終わってしまいました。

まだまだ課題は多いですが少しずつ改善し

患者さんに適正医療を提供できるように

精進して参ります。

2020年もよろしくお願いします。


2019/12/28

健康講座~170 和食と内臓脂肪

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

「和食」が、日本の伝統的な食文化として、ユネスコの無形文化遺産に登録されたのは2013年。


 今回、坂根 直樹氏(京都医療センター 臨床研究センター 予防医学研究室長)、高瀬 秀人氏(花王株式会社 生物科学研究所)らの研究グループは、日本の伝統に基づく食事が、内臓脂肪面積あるいはGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)分泌に及ぼす効果を調査した


 これまでの研究で、1万1,438人の内臓脂肪と食習慣、さらに579人の3日間の食事記録と食習慣を調査した。それらのデータを詳細に解析した結果、「タンパク質/脂肪比≒1.0」「食物繊維/炭水化物比≧0.063」「ω-3脂肪酸/脂肪比≧0.054」これら3つの条件が、内臓脂肪蓄積の予防と関連することが明らかになった1)
 この3つの比を取り入れた日本食を「スマート和食」と呼び、スマート和食と現代食が内臓脂肪蓄積に与える影響について、クロスオーバー試験で調査した。
 主な結果は以下のとおり。
・対象は21人の過体重あるいは肥満の男性(平均BMI:25.2 ± 2.0 kg/m2)。

・単回の食事負荷試験で、食後0、30、60、120、180、240分におけるGIPの曲線下面積(AUC)を算出した。スマート和食では、現代食と比べ、食後GIP濃度が有意に低かった。

・2週間にわたるスマート和食の介入では、内臓脂肪だけでなく、LDL-コレステロール、中性脂肪、HbA1c値が有意に減少した。
 これらの結果から、スマート和食は、おそらくGIP分泌の抑制を介して、過体重/肥満男性の内臓脂肪面積を低下させ、代謝パラメーターを改善する可能性が示された。
 
 ポッコリお腹を何とかしたいという患者さんは、脂質を減らしてタンパク質を増やす、糖質を摂る前に野菜・きのこ・海藻類などの食物繊維をたっぷり摂る、脂質を摂るならω-3系脂肪酸を積極的に摂る、という3つのポイントが大事ですね。

2019/12/26

健康講座169~糖尿病とがんが認知症へのリスク

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

 近年、糖尿病が認知症やがんの危険因子であることが注目されているが、糖尿病とがんを併発した場合、認知症のリスクがより高くなる可能性が報告された。

 

 糖尿病、認知症、がんは、いずれも高齢者に多い疾患のため、人口の高齢化によりこれらを併発する患者が増加する。ただし、単に加齢によって偶発的な併発が増えるのではなく、糖尿病が認知症やがんを増やすという関係が明らかになってきた。

 

 例えば、糖尿病患者ではアルツハイマー病が約1.5倍、血管性認知症が約2.5倍多いとされている。糖尿病患者が認知症になると低血糖のリスクが上昇するなどのために血糖コントロールが困難になりやすい。また糖尿病とがんの関係については、男性糖尿病患者のがん発症リスクが1.27 倍、女性は1.21倍というJPHC研究の報告がある。




 今回発表された報告は、1990年に長野県南佐久郡の一般住民を対象に行った健康関連調査の回答者約1万2,000人(40~59歳)のうち、2014~2015年に行った「こころの検診」にも参加した1,244人(脳卒中罹患者は除外)のデータを解析したもの。こころの検診における認知機能検査と医師の判定により、1,244人中421人が軽度認知障害、60人が認知症と診断された。

 年齢、性別、教育歴、アルコール摂取、喫煙、運動、魚摂取量で調整した上で、軽度認知障害・認知症のリスクを検討すると、糖尿病では認知症リスクの有意な上昇が認められた。



 さらに糖尿病とがんを併発していると認知症リスクはより顕著となり、両者とも罹患していない場合に比べオッズ比が約16倍になった。また両者を併発している場合は、軽度認知障害のリスクも有意に上昇することがわかった。


 糖尿病でがんのリスクが上昇する機序としては、インスリン抵抗性の関与が想定されている。また、がんの罹患後にインスリン抵抗性が亢進するとの報告や、インスリン抵抗性が認知症の発症に関与するとの報告もある。


 糖尿病の患者さんは認知症の注意も留意しましょう。


原著論文

2019/12/24

健康講座168~300Kcalカロリーの減少と生活習慣病

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川義隆です。


 健康的な体重、もしくは適正体重を少しオーバーしている人では、1日の摂取カロリーを300kcal減らすだけで、コレステロール値や血圧、血糖値などが有意に改善し、糖尿病や心疾患リスクを低減できる可能性が、米デューク大学教授のWilliam Kraus氏らにより報告された。


 今回の研究は、肥満でない健康な人におけるカロリー制限の有効性を調べるCALERIE試験の一部として行われたもの。米国の3カ所の診療施設において、BMIが22.0〜27.9kg/m2の肥満ではない21~50歳の成人男女218人を、1日の摂取カロリーを25%制限する群(143人)、または自由に食事を摂取する群(75人)にランダムに割り付け、2年間にわたるカロリー制限が健康に及ぼす影響について調べた。

 その結果、カロリー制限群では、指示された25%を達成できるかどうかには差があったが、摂取カロリーが平均で11.9%(1日約300kcal)減っていた。体重は平均7.5kg減少し、その71%は脂肪だった。一方、対照群では0.1kgの体重増加が認められた。

 また、カロリー削減群では、研究開始から2年後のコレステロール値や血圧、血糖値、そのほかの代謝疾患のリスクマーカーの値が、研究開始時に比べ有意に低下した。さらに、C反応性蛋白の値やインスリン感受性など、心疾患やがん、認知機能低下に関連する慢性炎症のバイオマーカーの値も、研究開始時に比べ有意に改善していた。

 今回の研究で用いた25%という厳しいカロリー削減でなくても、糖尿病や心血管疾患のリスクを低減できることが示された。夕食後にスナックを食べないようにするといったちょっとした努力で、カロリーは簡単に減らすことができる。

 少しずつでもできることをやっていきましょう。

2019/12/21

健康講座167~脂肪肝とインスリン抵抗性

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

 日本人男性は肥満でなくても、脂肪肝があると筋肉のインスリン抵抗性を来し、糖尿病になりやすい―。こんな研究結果を、順天堂大学大学院代謝内分泌内科学・スポートロジーセンター准教授の田村好史氏らが「Journal of the Endocrine Society」に発表した。

 一方で、内臓脂肪が蓄積していても、脂肪肝がなければインスリン抵抗性はみられないことも分かった。生活習慣病の予防対策では、脂肪肝に着目した取り組みも重要である。
 肥満の人では、過食や運動不足などにより脂質を蓄える皮下脂肪組織が限界量に達すると、遊離脂肪酸としてあふれ出し、肝臓や骨格筋に異所性脂肪として蓄積される。こうした「リピッドスピルオーバー」と呼ばれる現象は、糖尿病やメタボリックシンドロームの原因となるインスリン抵抗性を引き起こすと考えられている。しかし、アジア人では、体格指数(BMI)が25kg/m2未満の非肥満でも代謝異常になりやすいとされている。
 このようなインスリン抵抗性を引き起こすメカニズムには、「内臓脂肪の蓄積」と「脂肪肝」が指標として報告されている。しかし、内臓脂肪がたまった人は脂肪肝であることも多く、どちらがインスリン抵抗性とより強く関連するのかは明らかになっていなかった。今回、適正体重(BMIが21~25kg/m2)で、糖尿病を有さない男性87人を対象に、全身の代謝状態や脂肪分布を詳細に調べ、内臓脂肪の蓄積および脂肪肝とインスリン抵抗性の関連について検討した。
 研究では、脂肪、肝臓および骨格筋のインスリン抵抗性は「2-ステップ高インスリン正常血糖クランプ法」を用いて測定した。この検査法は一人の計測に約10時間を要する大がかりなもので、80人を超える規模で検討した研究は世界的にも珍しい。
 対象者全体の分析で、内臓脂肪面積と脂肪肝の量との間には正の関連が認められた。そこで、内臓脂肪面積(100cm2以上)および脂肪肝(肝内脂質量5%以上)の有無で、(1)内臓脂肪蓄積単独群(18人)(2)脂肪肝単独群(7人)(3)内臓脂肪蓄積+脂肪肝群(8人)(4)いずれもない対照群(54人)の4つのグループに分けて、インスリン感受性を比較した。
 その結果、内臓脂肪の蓄積がなくても、脂肪肝がある群では骨格筋のインスリン抵抗性が認められたのに対し、内臓脂肪が蓄積していても脂肪肝がなければ、インスリン感受性は良好であることが分かった。また、内臓脂肪蓄積+脂肪肝群と脂肪肝単独群のインスリン抵抗性には差がみられないことも明らかになった。さらに、脂肪組織のインスリン感受性についても同様の結果が得られたという。
 以上の結果から、肥満のない日本人男性では、内臓脂肪の蓄積よりも脂肪肝が筋肉の代謝障害と強く関連することが分かった。特定健診などではウエスト周囲長で評価した内臓脂肪の蓄積に注目した介入が行われている。しかし、内臓脂肪がそれほど蓄積していなくても、脂肪肝がある人には、インスリン抵抗性などの代謝障害を防ぐため、ウオーキングや体力の向上を目指したジョギングなどの運動のほか、体脂肪を減らすため減量するのがお勧めです。

2019/12/19

PV34000

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

PV34000達成しました。

ありがとうございます。


2019/12/18

インフルエンザ発症@小川糖尿病内科クリニック 東海市

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

当院でもインフルエンザの発症がしばしば出て参りました。

診断後の出席に関しまして質問が多かったので

簡単に説明していきます。

インフルエンザは学校保健法では

「発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで」

出席停止となります。

こちらは発症したその日を発症0日目

としますのでご注意ください。


また、労働者がインフルエンザになった場合、

雇用主は労務禁止とする義務は法的にはありません。

労働安全衛生法、労働安全衛生規則、感染症予防法に記載がないのです。

労働安全衛生法第68条や労働安全衛生規則第61条では、

伝染性疾患にかかった労働者の就業を禁止しており、

新型インフルエンザ、特定鳥インフルエンザは対象ですが、

季節性インフルエンザは対象外となっています。

感染症予防法では、

1類感染症〜3類感染症にかかった者に対して就業制限を定めています。

こちらも新型インフルエンザや特定鳥インフルエンザは含まれているので、

就業制限などの予防措置をとれますが、

季節性インフルエンザは5類感染症だから基本的に予防措置が取られることはないのです。

しかしながら、法的義務はなくても感染予防の観点からは

労働者の方も学校保健法に準ずることを

強く推奨いたします。

2019/12/17

健康講座166~食事の順番と質

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

「食品の選び方」と「食べる順番」が2型糖尿病の発症リスクに影響することを示した3件の研究結果が、米国栄養学会(ASN、6月8~11日、米ボルチモア)で発表された。


 これらの研究では、植物性食品を中心とした食事に改善したり、ビタミンB2やビタミンB6を多く摂取したりすると2型糖尿病リスクが低減したほか、「食べる順番」も同リスクに影響する可能性が示された。野菜を最初に食べると、食後血糖値の上昇だけでなく、食欲増進ホルモンの分泌も抑えられることが分かったという。
 
 一つ目の研究は、CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)研究に参加した男女2,717人を対象としたもの。参加者を30年にわたり追跡した結果、成人早期から中年期にかけて食事の質に改善がみられた人では、食事の質がわずかに低下した人と比べて糖尿病リスクが60%低いことが示された。
 
 質の高い食事とは栄養分に富んだ、植物性食品が中心の食事だという。今回の研究の対象者で最も質の高い食事を摂取していた人では、毎日野菜を4、果物、ナッツまたは種子類、全粒穀物を摂取していた。
 一方、加工肉、赤肉の摂取量は少なめだった。

 二つ目の研究は、3件の大規模観察研究に参加した計20万人の医療従事者から得られた食事に関するデータを15年間にわたって追跡したもの。この研究では、ビタミンB2とビタミンB6の摂取量が最も多い人では、最も少なかった人に比べて2型糖尿病リスクが約10%低いことが分かった。
 一方、ビタミンB12については、全体的な摂取量は2型糖尿病リスクの上昇とは関連しなかったが、食事からの摂取量が多いと同リスクは11%上昇した。ただし、サプリメントからの摂取量との関連は認められなかったという。
 また、最後の研究では、中国人の成人16人を対象に、一定量の野菜、肉、米が含まれた食事を、あらかじめ決められた5パターンの順番のいずれかで摂取してもらい、食後血糖値への影響を比較した。
 その結果、野菜または肉を最初に食べると食後血糖値の急上昇が抑えられることが分かった。特に、「野菜、肉、米」の順番で別々に食べると食後血糖値の急上昇が最も抑えられ、食欲増進ホルモンにも好ましい影響が認められたという。
 野菜に含まれる食物繊維や他の栄養素により、食べ物の消化にかかる時間が長くなり、食後血糖値の急上昇が緩やかになる可能性がある。米を食べるときには、血糖値の上昇を抑えるために最初に野菜を食べるようにすることがシンプルで実践的な方法になる。
 毎食必ず一皿の半分を植物性の食品が占めるようにしたいところです。

 野菜や食物繊維が豊富な食品、タンパク質は消化に長い時間がかかるため、血糖値の上昇が緩やかになる。理論的には、食べる順番を変えることは体重や食欲のコントロールに影響すると考えられる。

2019/12/13

健康講座165~メトホルミンと腎機能

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。

 2型糖尿病治療薬のメトホルミン含有製剤の添付文書について、2019年6月18日、厚生労働省より使用上の注意改訂指示が発出された。

「腎機能障害」、重度のみが禁忌
  これまで、メトホルミン含有製剤は軽度~中等度腎機能障害の患者も禁忌とされてきたが、今回の改訂でeGFR(推算糸球体濾過量)30未満の重度の腎機能障害患者のみを禁忌とすることになった。

 これに伴い、腎機能障害患者に対する1日最高用量については、eGFRに基づいた目安が記載される。また、経口摂取が困難な場合などの脱水リスクや過度のアルコール摂取、そのほか乳酸アシドーシスに関連する注意が整理されたが、製剤ごとに改訂内容の記載に違いがあるため、それぞれの添付文書を確認する必要がある。
 改訂指示のある対象製剤は以下の通り。
<対象製剤>
・1日最高投与量が2,250mgである製剤(商品名:メトグルコ錠250mg、同500mg[大日本住友製薬]ほか)
・1日最高投与量が750mgである製剤(商品名:グリコラン錠250mg[日本新薬]ほか)
・メトアナ配合錠(アナグリプチン・メトホルミン塩酸塩配合剤:三和化学研究所)
・イニシンク配合錠(アログリプチン安息香酸塩・メトホルミン塩酸塩配合剤:武田薬品工業)
・メタクト配合錠(ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩配合剤:武田薬品工業)
・エクメット配合錠LD/HD(ビルダグリプチン・メトホルミン塩酸塩配合剤:ノバルティスファーマ)

 これまで乳酸アシドーシスのリスクを最小限にとどめるため、1970年代から国内の添付文書に使用患者や投与量などを記載し制限してきた。とくに腎機能障害患者ではメトホルミンの排泄が遅延し血中濃度が上昇するため、1977年5月に「軽度を含む腎機能障害患者」も禁忌へ追加。それ以降、腎機能障害患者に対する使用制限がより厳格なものとなっていた。
 ところが近年、海外では腎機能障害患者におけるメトホルミンの安全性に関する最新の科学的知見に基づき、腎機能障害患者に対する使用制限が見直されてきた。2016年4月には米国食品医薬品局(FDA)が、同年10月には欧州医薬品庁(EMA)がそれぞれ、公表文献などをレビュー。

 その結果、軽度から中等度の腎機能障害患者へのメトホルミン使用は可能であると結論付け、禁忌をeGFRが30mL/min/1.73m2未満の患者に限定するとともに、軽度から中等度の腎機能障害患者へ使用する際の注意を追加するための添付文書の改訂を行う旨を公表した。
 これに伴い、2019年5月31日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会による話し合いの結果、国内においても海外同様の対応を行うことが決定された。

 常に慎重に処方するべきですが、過度なリスク回避は患者さんへのデメリットにもなりえます。個々にあわせて診療していきたいと思います。

2019/12/11

健康講座164~罹病期間と無自覚低血糖

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長の小川義隆です。

 高齢の1型糖尿病患者は1日に1時間以上、気づかないうちに低血糖を経験している可能性があることが、米国際糖尿病センターのAnders Carlson氏らの検討で分かった。
 一般に、血糖値が70mg/dL以下になると低血糖症状が現れ、54mg/dLを下回ると重症低血糖とみなされる。血糖値が下がると震えや発汗、頭痛、空腹感、疲労感、目のかすみといった症状が現れ、極度に低下すると脱力感や混乱などが生じることもある。

 また、低血糖を未治療のまま放置すると発作や意識障害、最悪の場合には死に至る場合もあるという。一方、糖尿病の罹患期間が長い患者や低血糖を繰り返す患者は、低血糖の警告症状に気づきにくく、重症低血糖を来しやすいとしている。
 今回の研究は、ランダム化比較試験に参加した60歳以上の1型糖尿病患者203人を対象としたもの。対象患者には持続血糖測定器(CGM)を最大21日間装着してもらい、1日の血糖変動を測定した。
 その結果、対象患者の血糖値は平均して1日当たり72分間は70mg/dLを下回り、1日当たり24分間は54mg/dL未満まで低下していることが分かった。また、無自覚性低血糖の患者では、より長時間にわたる低血糖を経験していることも明らかになった。
 高齢の1型糖尿病患者では、気付かないうちに1日のうち相当な時間の低血糖を経験していることが分かった。低血糖は、意識消失や事故、転倒、入院、救急外来受診といった深刻な結果を招く可能性がある。

 また、高齢者は低血糖から不整脈を起こすリスクが高く、心血管系の障害につながりやすい。そのため、低血糖にはいつでも対処できるように、日ごろから備えておく必要がある。
 高齢者では若年者よりも低血糖時の拮抗ホルモンの反応(counter-regulatory responses)が小さく、糖尿病治療をそれほど強化する必要はないが、低血糖が頻繁に見られるということは治療内容を見直す必要性がある。高齢患者の治療では低血糖を最小限に抑えることが重要だ。
 糖尿病の罹病期間が長い方は無自覚低血糖に注意が必要です。不安に思われたら主治医にご相談ください。


ロゴ決定

ロゴ決定 小川糖尿病内科クリニック

皆さま、こんにちは。 当院のロゴが決定いたしました。 可愛らしいうさぎをモチーフとして、小さなお花をあしらいました。 また、周りは院長の名字である「小川」の「O(オー)」で囲っております。 同時に、世界糖尿病デーのシンボルであるブルーサークルを 意識したロゴとなって...