良性発作性頭位めまい症の最大の特徴は持続時間です。安静の状態で1分以内におさまるめまい、それが良性発作性頭位めまい症の最大の特徴です。1回1回のめまいの持続時間を確認するのです。
良性発作性頭位めまい症は、安静にするとすぐに治まる、しかし動くと潜時を伴って、また、めまいが生じるという経過を辿ります。症状が治まり大丈夫かと思い動いたにも関わらず、再度症状を認めるため、患者さんは症状が続いていると訴えるのです。そのため、1回1回のめまいの持続時間に注目しましょう。1回1回のめまいは横になるなど一定の姿勢をとると1分以内に治まるか? そして、動くとまた始まるか?などを確認できればと思います。
耳石がぐわんぐわんと動いているのが原因ですから、その動きが横になるなど一定の姿勢をとり、止まることで症状も治まります。前庭神経炎や脳梗塞によるめまいは、症状の増悪はあってもゼロになることはありません。最も楽な姿勢をとってもめまいが持続していれば、その時点で良性発作性頭位めまい症ではないのです。
誘発因子では、寝返りで症状が引き起こされる場合には良性発作性頭位めまい症、起き上がると症状を認めるのが起立性低血圧です。
姿勢によらずめまいが持続している場合には、急性前庭症候群(Acute vestivular syndrome:AVS)を考え、前庭神経炎や脳梗塞を考えます。それ以外にも考えることがありますが、まずはこの大枠を頭に入れておくことをお勧めします。
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