2021/09/16

健康講座314 新型コロナウイルスに対するワクチンに関連した日本ワクチン学会の見解 抜粋

みなさんどうもこんにちは。


小川糖尿病内科クリニックでございます。


「新型コロナウイルスに対するワクチンに関連した日本ワクチン学会の見解」なるものを発見しました。最後にリンクを付けておきますので詳しく見たい方はそちらをどうぞ。今回は、こちらで簡単に要約してみます。内容は、異物混入の影響、異なる種類のワクチンによる併用接種、3回目の接種の3つでございます。

現時点の異物混入ワクチンの評価と今後の対応

 ワクチンへの異物混入について、モデルナ社製のワクチン接種後に2件の死亡事例が把握され、製造企業による調査結果を基に、「混入した異物が全身的な症状を起こす可能性は低いこと」「アナフィラキシーの原因となる可能性が低いこと」が示されていました。

ワクチンの併用接種については慎重に

 英国における臨床研究で、「異なる種類のワクチンを接種することにより、同一のワクチンを接種する場合よりも高い抗体価が獲得される可能性が示された」らしいです。例えば、ファイザーの後にモデルナのワクチンを打った方が免疫がついたということでございます。そこで、わが国で異なる種類のワクチンの併用接種の導入が今後検討されているとのことでございます。

 その上で、現在、ワクチンが不足していること、異物混入による予定変更で希望者全員に接種されていない場合があることを考慮し、「今後、ワクチンの供給不足により接種の遅滞が生じた場合には、現状の新型コロナウイルス感染症流行が災害級の非常事態であるとの見地から、異なる種類のワクチンの併用接種も選択肢に入れることを提案する」と提言していました。

 また、「『接種できるワクチンを、種類を選ばず2回接種していく』ことのベネフィット、すなわち接種が停滞することによって生じる個人における感染のリスクと社会全体としての感染拡大のリスクを低減することが、何らかの副反応の生じるリスクを大きく上回る」と示されていました。

 そして、異なる種類のワクチンの併用接種につき、日本脳炎ワクチンやポリオワクチンなどを例に、これらは科学的な根拠に基づいてその有効性や安全性が確認された後に、それらの併用接種が認められてきたという経緯を踏まえ、現在わが国で認められている3種のmRNAワクチンは、「ワクチンでは定められた用法・用量にしたがって、同一のワクチンを用いて接種するもので、前述の併用接種に相当する接種方法は、わが国では検証されていない」と注意を喚起しているのも事実でございます。

3回目の接種の前に希望者全員への2回接種を

 一般論として、「ワクチン接種後に獲得された抗体価は時間経過と共に減衰していくものであり、低下したそのレベルで効果がもたらされるかどうか、すなわち感染防御や重症化防止の評価・検証が重要となる」と評価・検証の重要性を示した上で、わが国では3回目の検証が行われていないと指摘されています。

 また、「免疫力をより強く長く維持することを目的とする優れた接種方法の検討は、今後進められていくべき」とことわったうえで、「国民に広く接種が行き渡っていない現状においては、まずは同一のワクチンを用いて2回の接種を対象となる希望者全員に対して可及的速やかに実施することが第一義と考える」と希望者全員への接種を優先すべきとが示されてました。

 そして、3回接種を行っている諸外国と異なり、ワクチンの供給を輸入に頼るわが国の独自性について触れ、「国内向けだけではなく世界においてわが国が果たす公衆衛生の観点に立ち、接種可能なワクチンを世界のすべての人々に2回接種する努力を継続することこそ、今回のパンデミックを収束/終息させるために最も有効で、かつ最優先させるべきこと」と示していました。

 下記を参考にしてもろうて。 
参考

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