2026/02/25

健康講座982 「ちゃんと食べているのに効かない」人へ 科学で証明されている“本当に意味のある”栄養の組み合わせ5選

 




「栄養はバランスよく」

これはよく聞く言葉ですが、実はそれだけでは足りません。
なぜなら、人間の体は単純な“足し算”では動いていないからです。

栄養素には

  • 吸収を助け合う関係

  • 代謝経路を共有する関係

  • 再利用し合う関係

が存在します。

つまり
“何を食べるか”だけでなく、“何と一緒に食べるか”で体への効き方が変わる。

これはもはや健康情報ではなく、生化学の話です。

今回はその中でも、

✅ 国際的機関が明記
✅ 人間試験あり
✅ 生理学的機構が確立

している、

“本当に根拠が強い5つだけ”

を厳選して紹介します。


① 鉄 × ビタミンC

― 植物性鉄を「吸収できる形」に変える

結論

ビタミンCは、非ヘム鉄(植物性鉄)の吸収率を有意に上げます。

これは米国国立衛生研究所(NIH)公式資料でも明記されています。

理由はシンプル。

植物由来の鉄は

❌ そのままだと吸収されにくい三価鉄(Fe³⁺)

ビタミンCはこれを

✅ 吸収可能な二価鉄(Fe²⁺)に還元

します。

さらに、ポリフェノールやフィチン酸などの吸収阻害因子の影響も打ち消します。

これは人間を対象とした食事試験でも確認されています。

実用例

  • ほうれん草+レモン

  • 豆類+パプリカ

  • 海藻+柑橘

逆に、同じ食事でコーヒーや緑茶を飲むと吸収は下がります。


② カルシウム × ビタミンD

― 骨の話ではなく「腸の話」

結論

ビタミンDがなければ、カルシウムは腸から十分に吸収されません。

これもNIH公式。

ビタミンDは小腸に

「カルシウム輸送タンパク」

を作らせます。

つまり

カルシウム単体では意味がなく
ビタミンDが“門番”になっている

構造です。

高齢者で骨粗鬆症が進む最大の理由の一つが
「カルシウム不足」ではなく
「ビタミンD不足」

であることは医療現場では常識です。

実用例

  • しらす+きのこ

  • 豆腐+鮭

  • 乳製品+日光


③ ビタミンE × ビタミンC

― 抗酸化は“リレー競技”

これは非常に美しい生化学です。

ビタミンEは細胞膜(脂質)側で活性酸素を止めます。

その際、自分は“酸化された形”になります。

ここで終わりではありません。

ビタミンCが登場し、

酸化されたビタミンEを再生

します。

つまり

E → C → E → C…

という抗酸化リレーが成立します。

この仕組みはNature誌に古くから掲載されています。

単独より「セット」で意味がある代表例です。

実用例

  • ナッツ+ブロッコリー

  • アボカド+果物

  • オリーブ油+野菜


④ 葉酸 × ビタミンB12

― DNA合成の“二人三脚”

この2つは同じ代謝回路を共有しています。

特に重要なのは:

葉酸だけ補充すると
B12欠乏が隠れてしまう

という現象。

これは「メチルフォレートトラップ」と呼ばれています。

貧血は改善しても
神経障害が進行する。

医学的に非常に有名な落とし穴です。

そのため

葉酸を意識するなら
必ずB12もセット

これは教科書レベルの話です。

実用例

  • ほうれん草+あさり

  • 菜類+卵

  • 野菜+魚介


⑤ 脂溶性ビタミン × 油

― 油がなければ吸収できない

ビタミンA・D・E・K、βカロテンなどは

脂質と一緒でないと腸から吸収されません。

人間試験では

サラダ単体
vs
サラダ+アボカド

でカロテノイド吸収が数倍変わることが示されています。

「ノンオイル健康神話」は完全に誤りです。

実用例

  • かぼちゃ+オリーブ油

  • トマト+卵

  • にんじん+ナッツ


まとめ

科学的に“確実”と言える組み合わせは、この5つです:

✔ 鉄 × ビタミンC
✔ カルシウム × ビタミンD
✔ ビタミンE × ビタミンC
✔ 葉酸 × ビタミンB12
✔ 脂溶性ビタミン × 油

これらは

  • 生理学的機構が明確

  • 人間試験あり

  • 国際機関が認めている

という三拍子が揃っています。


もし「ちゃんと食べているのに体調が上がらない」なら、

量ではなく
サプリでもなく

“組み合わせ”

ここを見直すだけで、体は驚くほど反応します。

栄養は魔法ではありません。
でも、生化学です。

静かに、確実に、体を変えます。



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