2019/07/17

健康講座85~妊婦高血糖と胎児心疾患

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニック院長小川義隆です。

妊娠糖尿病の母親から生まれた子どもは先天性心疾患リスクが高まることはよく知られている。このたび、「The Journal of Pediatrics」12月15日オンライン版に掲載された新たな研究から、母親が妊娠14週までの妊娠初期に高血糖状態になるだけでも、子どもの先天性心疾患リスクが上昇する可能性のあることが分かった。

 解析の結果、妊娠前および妊娠中に糖尿病のなかった妊婦において、妊娠初期の血糖値が10mg/dL上昇するごとに子どもの先天性心疾患リスクが8%増加した。

 先天性心疾患のある子どもを出産した妊婦のほとんどで糖尿病は認められなかった。妊娠初期の血糖変動を注意深く観察することで、妊娠以前および妊娠中に糖尿病を発症しなかった妊婦でも子どもの先天性心疾患リスクを予測できる可能性がある。

 妊娠初期における血糖値の上昇と子どもの先天性心疾患の関連性が確証されれば、今後の産科ケアにも大きな影響を及ぼす。これらの関連が明らかにされれば、妊婦に対する早期から積極的な血糖コントロールを行うことで先天性心疾患を抱える子どもが劇的に減り、多くの乳児の命を救うことになると思われる。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ロゴ決定

ロゴ決定 小川糖尿病内科クリニック

皆さま、こんにちは。 当院のロゴが決定いたしました。 可愛らしいうさぎをモチーフとして、小さなお花をあしらいました。 また、周りは院長の名字である「小川」の「O(オー)」で囲っております。 同時に、世界糖尿病デーのシンボルであるブルーサークルを 意識したロゴとなって...