こんにちは。
小川糖尿病内科クリニック院長の小川義隆です。
2型糖尿病患者は一部のがんになりやすく、がんによる死亡リスクが高い可能性があることが、スウェーデンにおける約250万人を対象とした大規模観察試験から示唆された。詳細は、スウェーデン全国糖尿病レジストリ(Swedish National Diabetes Register)のHulda Hrund Bjornsdottir氏らが、欧州糖尿病学会(EASD 2018、10月1~5日、ドイツ・ベルリン)で発表した。
Bjornsdottir氏らの研究グループは、1998~2014年にかけてスウェーデンの2型糖尿病患者45万人以上と2型糖尿病のない患者200万人以上を対象に平均7年間追跡。12種のがんの発症率や死亡率について比較検討した。
その結果、2型糖尿病患者群では糖尿病のない患者群に比べて、肝臓がんリスクが231%、膵臓がんリスクが119%、子宮がんリスクが78%高いことが分かった。その他のがんについても、2型糖尿病患者群では陰茎がん(56%)、腎臓がん(45%)、胆嚢・胆管がん(32%)、胃がん(21%)、大腸がん(20%)、膀胱がん(20%)、乳がん(5%)のリスクが上昇することも明らかになった。
また、10年間に新たにがんと診断された人(がん罹患率)は、2型糖尿病患者群では糖尿病のない患者群に比べて、膵臓がんでは38%、肺がんでは30%増加していた。さらに死亡率についても、2型糖尿病患者群では糖尿病のない患者群に比べて、前立腺がんでは29%、乳がんでは25%、大腸がんでは9%高かった。
糖尿病患者におけるがん罹患の絶対リスクの増加はわずかであり、これらの知見は、必ずしも糖尿病ががんを引き起こすことを意味するわけではない。また、今回の研究は因果関係を示すものではないが、糖尿病とがんには肥満や喫煙、食生活など共通したリスク因子があり、これらの因子が糖尿病とがんの関係に関与している可能性がある。
2019/09/12
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