こんにちは。
小川糖尿病内科クリニック院長の小川です。
「食品の選び方」と「食べる順番」が2型糖尿病の発症リスクに影響することを示した3件の研究結果が、米国栄養学会(ASN、6月8~11日、米ボルチモア)で発表された。
これらの研究では、植物性食品を中心とした食事に改善したり、ビタミンB2やビタミンB6を多く摂取したりすると2型糖尿病リスクが低減したほか、「食べる順番」も同リスクに影響する可能性が示された。野菜を最初に食べると、食後血糖値の上昇だけでなく、食欲増進ホルモンの分泌も抑えられることが分かったという。
一つ目の研究は、CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)研究に参加した男女2,717人を対象としたもの。参加者を30年にわたり追跡した結果、成人早期から中年期にかけて食事の質に改善がみられた人では、食事の質がわずかに低下した人と比べて糖尿病リスクが60%低いことが示された。
質の高い食事とは栄養分に富んだ、植物性食品が中心の食事だという。今回の研究の対象者で最も質の高い食事を摂取していた人では、毎日野菜を4、果物、ナッツまたは種子類、全粒穀物を摂取していた。
一方、加工肉、赤肉の摂取量は少なめだった。
二つ目の研究は、3件の大規模観察研究に参加した計20万人の医療従事者から得られた食事に関するデータを15年間にわたって追跡したもの。この研究では、ビタミンB2とビタミンB6の摂取量が最も多い人では、最も少なかった人に比べて2型糖尿病リスクが約10%低いことが分かった。
一方、ビタミンB12については、全体的な摂取量は2型糖尿病リスクの上昇とは関連しなかったが、食事からの摂取量が多いと同リスクは11%上昇した。ただし、サプリメントからの摂取量との関連は認められなかったという。
また、最後の研究では、中国人の成人16人を対象に、一定量の野菜、肉、米が含まれた食事を、あらかじめ決められた5パターンの順番のいずれかで摂取してもらい、食後血糖値への影響を比較した。
その結果、野菜または肉を最初に食べると食後血糖値の急上昇が抑えられることが分かった。特に、「野菜、肉、米」の順番で別々に食べると食後血糖値の急上昇が最も抑えられ、食欲増進ホルモンにも好ましい影響が認められたという。
野菜に含まれる食物繊維や他の栄養素により、食べ物の消化にかかる時間が長くなり、食後血糖値の急上昇が緩やかになる可能性がある。米を食べるときには、血糖値の上昇を抑えるために最初に野菜を食べるようにすることがシンプルで実践的な方法になる。
毎食必ず一皿の半分を植物性の食品が占めるようにしたいところです。
野菜や食物繊維が豊富な食品、タンパク質は消化に長い時間がかかるため、血糖値の上昇が緩やかになる。理論的には、食べる順番を変えることは体重や食欲のコントロールに影響すると考えられる。
2019/12/17
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