2020/03/05

健康講座200~世界の慢性腎臓病の推移

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニックです。

 2017年の世界の慢性腎臓病(CKD)の推定有病率は9.1%で、1990年から29.3%増大していたことが明らかにされた。また、同年の全世界のCKDによる推定死亡者数は120万人に上ることも示され、CKDの疾病負荷は、社会人口指数(SDI)五分位のうち低いほうから3つに該当する国に集中しているという。


 研究グループは、PubMedやEmbaseを基にシステマティックレビューを行い、1980年以降に発表された研究結果を選び出した。また、2017年までに報告された腎代替療法に関する年間レジストリから、透析や腎移植に関するデータを抽出した。

 

1990~2017年、CKD全年齢死亡率は40%強増加

 2017年の全世界のCKDによる推定死亡者数は、120万人だった。1990~2017年にかけて、CKDによる世界の全年齢死亡率は41.5%増加したが、年齢調整死亡率に有意な変化はなかった。

 2017年のステージを問わない全世界の推定CKD症例数は6億9,750万例で、全世界の有病率は9.1%だった。その3分の1は、中国(1億3,230万例、95%UI:1億2,180万~1億4,370万)とインド(1億1,510万例、1億680万~1億2,410万)で占められていた。また、バングラデシュ、ブラジル、インドネシア、日本、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、ロシア、米国、ベトナム各国のCKD症例数がいずれも1,000万例超だった。195ヵ国のうち79ヵ国において2017年のGBDにおけるCKDの有病症例が100万例超だった。

 
 腎機能障害に起因する心血管疾患関連死は140万例(95%UI:120万~160万)、心血管疾患DALYは2,530万例(2,220万~2,890万)と推定された。

 腎疾患は、世界の人々の健康に重大な影響を与えており、世界の罹患や死亡の直接的な要因であり、心血管疾患の重大なリスク因子となっている。
 慢性腎臓病になっているかかかりつけの先生に聞いて、対策を練りましょう。  


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