2020/03/11

健康講座202~心疾患のある患者さんは、一日一個の卵は大丈夫か?

こんにちは。

小川糖尿病内科クリニックです。

 卵を1日1個食べても心臓に悪影響はないことが、マクマスター大学(カナダ)公衆衛生研究所(PHRI)の研究チームが実施した大規模研究で示された。ほとんどの人において、たとえ心血管疾患や糖尿病の既往歴があっても、1日1個程度の卵の摂取で心血管疾患リスクや死亡リスクが増大することはないと述べている。

 この研究は、PHRIが実施した3件の大規模国際研究のデータを解析したもの。解析対象者は、6大陸50カ国の総計17万7,000人以上に及んだ。

 その結果、卵の摂取量と死亡リスクや心血管疾患リスクとの間に有意な関連は認められなかった。また、卵の摂取量と血液中の脂質やその構成成分、あるいはその他のリスク因子との関連も認められなかった。対象者の大半で卵の摂取量が1日に1個以下だったことを考えると、この程度の摂取量は安全だと言える。これらはゆるぎない結果であり、健康な人にも血管疾患のある人にも当てはまる。

 卵は必須栄養素を安価に摂取できる食品だが、一部の栄養ガイドラインは、卵により心疾患リスクが増大し得るとして、摂取量を週3個未満に抑えるよう助言している。

 卵は優れた栄養源であるとし、今回の研究において、既に心疾患のある人や服薬中の人にも有害な影響は認められなかった。

 確かに卵のコレステロール値は高いが、その一方で、必須ビタミンやミネラル、非常に良質のタンパク質などが豊富に含まれている。その上、安価であり、砂糖や着色料、保存料、人工香料も加えられていない。今回の研究により、卵が心血管に悪影響を及ぼさないことが科学的に示された。



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