2022/03/21

健康講座468 新型コロナワクチン予防接種の効能評価

みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への感染や、症候性新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発現に対する4種のワクチンの有効率は、完全接種後1ヵ月から6ヵ月までの間に平均で約20~30%低下するが、重症化に対する有効率の低下は約9~10%と小さいことが、世界保健機関(WHO)の検討で示されたようでございます。


4種のワクチンの効能・効果を評価するメタ回帰分析

 研究グループは、さまざまな臨床アウトカムに対するCOVID-19ワクチンの感染防御期間のエビデンスを系統的にレビューし、接種後の時間経過に伴うデルタ変異株に起因するワクチン突破型感染の割合の変動を評価する目的で、メタ回帰分析を行ったのです。
 対象は、COVID-19ワクチンの効能(efficacy)に関する無作為化対照比較試験と、COVID-19ワクチンの効果(effectiveness)に関する観察研究とされています。
 完全接種後1~6ヵ月のワクチンの効能・効果の平均変化量の推定が行われております。

 310の論文が全文レビューの対象とされ、18の研究(いずれもオミクロン変異株の広範な感染拡大が始まる前に行われたもの)が解析に含まれました。7米国の研究が8報、英国が2報、カナダ、フィンランド、イスラエル、カタール、スペイン、スウェーデンが各1報で、残りの2報は複数の国が参加した臨床試験だったようです。

重症化への有効率は、約8割が6ヵ月後まで70%以上で維持

 SARS-CoV-2感染に対するワクチンの効能・効果は、完全接種後1ヵ月から6ヵ月までに、全年齢層で平均21.0%ポイント低下し、高齢者(各試験の定義で50歳以上)では平均20.7%ポイント低下しました。

 症候性COVID-19におけるワクチンの効能・効果は、完全接種後1ヵ月から6ヵ月までに、全年齢層で平均24.9%ポイント低下し、高齢者では32.0%ポイント低下していました。

 また、重症COVID-19では、ワクチンの効能・効果が同期間に、全年齢層で10.0%ポイント、高齢者では9.5%ポイント、それぞれ低下しましたが、感染や症候性COVID-19の発現に対する効能・効果に比べると低下の幅が小さかったようです。COVID-19の重症化に対するワクチンの効能・効果は、全体の81%の患者が、接種後6ヵ月まで70%以上で維持されていたようです。

 参考にしてください。
原著

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