2022/04/04

健康講座474 老化とコロナ 徒然雑記

 みなさんどうもこんにちは。

 小川糖尿病内科クリニックでございます。

 老化現象の現れ方は人それぞれですが、老化=というのはすなわち酸化と言っても過言ではないのでございます。たとえば、ピカピカだった鉄パイプが時の流れとともに劣化して錆びるように、人間の体も酸素を利用することで酸素の毒性にもさらされ続け、年齢とともにそれが蓄積した結果、老化に至るのでございます。毒性面を最小限に抑え、酸素のいいとこ取りをすることが老化予防の最大のコツですが、近年、血管内皮細胞の炎症抑制がアンチエイジングの1つであることが明らかにされているのでございます。

実は、アルツハイマー病も血管内皮細胞の酸化が原因の1つであり、それをターゲットとした治療薬の開発が進んでいるようでございます。これまではアミロイドβの蓄積が問題だとされてきたため、何十年もの間、それをターゲットとした治療薬の開発が進められてきました。ところが、超高齢化社会におけるアルツハイマー病はアミロイドβに加えて血管そのものの老化が影響しているため、血管内皮細胞を同時にターゲットにする必要があるそうです。治療薬開発から30年が経過し、その間に日本の超高齢化も進行してしまい、今後の治療薬開発において、脳の血管内皮細胞を若々しくするというような転換が求められています。


ちょっと話は変わりますが、コロナ禍により一層孤独を強め、コミュニケーション力の低下、身体能力の低下を訴える人が増加しています。また、メンタルの破綻などにも影響しているためか凶悪事件が後を絶ちません。フレイルを助長、認知症や糖尿病などの持病を悪化させ、それに加えて新型コロナウイルス自体がもたらす血管内皮細胞への影響により脳出血や脳梗塞患者の増加も問題視されています。コロナ禍は外出規制による影響ばかりか、生物学的な血管内皮細胞の炎症においても抗加齢に逆行するパンデミックであることから、いかにこの負の連鎖から脱却できるかが課題となりそうです。


今日は問題提起までです。


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