2022/09/19

健康講座544 新型コロナウイルス潜伏期の変遷

皆さんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

  新型コロナウイルスの変異株の進化に伴い、アルファ株からオミクロン株へ、その潜伏期間が徐々に短縮していることが示唆されました。また、小児および高齢患者で潜伏期間が長い傾向がみられているようでございます。中国・北京大学は、それぞれの変異株によって引き起こされる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の潜伏期間を体系的に評価することを目的にシステマティックレビューとメタ解析を実施しました。

 2019年12月1日~2022年2月10日に、PubMed、EMBASE、ScienceDirectが検索され、PRISMAガイドラインに基づきレビュー担当者が適格な研究からデータを個別に抽出しました。潜伏期間は感染から徴候や症状の発症までの時間と定義され、主要評価項目はSARS-CoV-2株ごとの潜伏期間の平均推定値とされました。

 主な結果は以下のとおりでございます。

・8,112例を対象とした合計142件の研究が含まれた。
・潜伏期間について、プールされた平均推定値は6.57日だった。
・アルファ、ベータ、デルタ、およびオミクロン株の潜伏期間について、それぞれ1研究(6,374例)、1研究(10例)、6研究(2,368例)、および 5研究(829 例)のデータが収集された。
・変異株ごとにみた平均潜伏期間は、アルファ株で5.00日、ベータ株で4.50日、デルタ株は4.41日、およびオミクロン株で3.42日だった。
・年齢および重症度ごとにみた平均潜伏期間は、高齢患者(60歳以上)で7.43日、小児患者(18 歳以下)で8.82日だった。また、重症でない患者では 6.99 日、重症の患者では6.69日だった。
 
 本結果は新型コロナウイルスがCOVID-19パンデミックを通して継続的に進化および変異し、さまざまな形の感染性および病原性を持つ変異株を生成したことを示唆しているとし、変異株の潜伏期間を特定することは、隔離期間を決定するうえで重要な要素となると思われます。

原著

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