2023/05/31

健康講座677 "ビールを飲むと体から水分が失われる?その驚きの科学と対策"

 みなさん、こんにちは。小川糖尿病内科クリニックです。今日は、ビールを飲むと体からどれだけの水分が失われるのか、そしてその対策についてお話しします。

まず、ビールを1L飲むと、なんと1.1Lの水が体から失われるという事実から始めましょう。これは驚きの事実かもしれませんが、その背後には2つの主要な原因があります。

①アルコールによる利尿作用 ビールに含まれるアルコールは、体内で利尿ホルモンの働きを抑制します。これにより、腎臓が尿を生成し、体から排出する速度が速まります。結果として、飲んだ量以上の水分が体から失われるのです。

②アルコールを分解するのに水が必要 さらに、アルコールを分解する過程でも水分が必要となります。アルコールは主に肝臓で分解され、その過程で水と酸素が必要となります。したがって、アルコールを分解するためには、体内の水分を消費することになります。

では、このような脱水状態を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。その答えは、利尿作用の少ないノンカフェイン飲料を摂取することです。そして、その中でも特に推奨されるのが「麦茶」です。

麦茶は、カフェインを含まないため、利尿作用が少ないとされています。また、麦茶には体を冷やす効果もあり、暑い夏の季節には特に適しています。さらに、麦茶にはポリフェノールという抗酸化物質も含まれており、健康にも良いとされています。

しかし、ただ麦茶を飲むだけではなく、適度な水分補給と共に、適度な休息も重要です。アルコールを飲むと、体は水分を必要としますが、それだけでなく、アルコールが体に与える負担を軽減するためにも休息が必要となります。

また、アルコールを飲む際には、食事をしっかりと摂ることも重要です。食事により、アルコールの吸収が遅くなり、体への影響を緩和することができます。特に、ビタミンB1を豊富に含む食品を摂ると良いでしょう。ビタミンB1は、アルコールを分解する過程で消費されるため、ビタミンB1を補給することで、アルコールの分解を助けることができます。

さて、ここまでビールを飲むと体からどれだけの水分が失われるのか、そしてその対策についてお話ししましたが、最後に一つだけ覚えておいていただきたいポイントがあります。

それは、「適度な飲酒」です。ビールを飲むこと自体は問題ではありませんが、過度な飲酒は体に様々な負担をかけます。アルコールは適度に楽しむものであり、健康を害するものではありません。適度な飲酒とは、自分自身の体調や状態を考慮に入れ、自分自身がコントロールできる範囲で飲むことを意味します。

以上が、ビールを飲むと体からどれだけの水分が失われるのか、そしてその対策についてのお話でした。ビールを楽しむことは素晴らしいことですが、その一方で、体への影響も理解し、適切な対策を講じることが大切です。

最後に、麦茶の力を借りて、健康的な飲酒生活を送ることができるように、皆さんの健康を心から願っています。それでは、今日はこれで終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

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