2025/06/23

健康講座861 「その油、肝臓を疲れさせてない? “いいあぶら”で脂肪肝を防ぐ食べ方」

 皆さんこんにちは。

今日は「油」と「脂」の違い、そして肝臓を守る“いいあぶら”の選び方について、わかりやすくお話ししていきます。



🍳「油」と「脂」って同じじゃないの?

実は、似ているようで違うんです。

  • 油(オイル):常温で液体の脂質。例:オリーブオイル、菜種油、えごま油など。

  • 脂(ファット):常温で固体の脂質。例:バター、ラード(豚脂)、ヘット(牛脂)など。

この性質の違いが、私たちの体、特に肝臓に大きく関わってきます。


🍔 減らしたい「2つの脂」

肝臓を守るためには、脂質を全部カットする必要はありません
でも、できるだけ減らしたいのはこの2つです。

加工油脂(トランス脂肪酸)

  • 人工的に作られた脂で、動脈硬化・心疾患・脂肪肝のリスクを高めます。

  • 含まれる食品:マーガリン、ショートニング、菓子パン、スナック菓子、冷凍食品など

  • WHOも1日の摂取量は「できるだけゼロに近く」と警告しています。

飽和脂肪酸(動物性の脂)

  • 取りすぎると、内臓脂肪の蓄積、脂肪肝、インスリン抵抗性の悪化を引き起こします。

  • 含まれる食品:牛脂、豚脂、鶏皮、バター、乳製品の脂身、加工肉(ベーコン・ソーセージ)


🥑 摂りたい「あぶら」は?

脂質は、ホルモン・細胞膜・脳の材料として大切な栄養素。
ただし、**「質」**が大事です。

✅ オメガ3系脂肪酸(抗炎症・脂肪肝予防)

  • えごま油、アマニ油、青魚(サバ・イワシ・サンマなど)

  • 肝臓の脂肪蓄積を抑える働き(※1)

✅ オレイン酸(抗酸化・動脈硬化予防)

  • オリーブオイル、アボカド、ナッツ類

  • インスリン感受性改善・肝臓の脂質代謝をサポート(※2)


🍽 具体的なおすすめ食事例

時間帯 内容例 ポイント
朝食 玄米+納豆+味噌汁+アボカド+オリーブオイルかけ卵 血糖値上昇を緩やかにし、良質脂質を摂取
昼食 青魚の塩焼き+野菜たっぷり味噌汁+ブロッコリー+オリーブオイル和え EPA・DHAで肝臓ケア、食物繊維で脂の排出促進
夕食 鶏むね肉のグリル+アマニ油をかけたサラダ+ひじき煮 動物性脂質は控え、オメガ3を補う

🔬 プチ豆知識(エビデンス)

  • ※1:オメガ3脂肪酸(DHA/EPA)は、NAFLD(非アルコール性脂肪肝)改善効果が複数のRCT(無作為化比較試験)で報告あり。

  • ※2:オリーブオイルの主成分「オレイン酸」は、肝臓の脂肪蓄積を抑制し、インスリン感受性を高めるという研究が報告されています。


📝 まとめ

  • 「脂質=悪」ではなく、「質のいい脂を選ぶ」ことがカギ。

  • トランス脂肪酸や飽和脂肪酸は控えめに。

  • オリーブオイル・青魚・アボカドなどを日々の食事に。

  • 肝臓は沈黙の臓器。悪化しても症状が出にくいので、予防が最重要!


食事は毎日の積み重ね。
“いいあぶら”を選んで、肝臓もあなた自身も、もっと元気にしていきましょう✨

#脂肪肝予防 #肝臓ケア #あぶらの選び方 #健康食 #無理なく続ける健康法

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