みなさんこんにちは。
今日は、妊娠糖尿病のある方を対象にした研究の結果をご紹介します。テーマは、「妊娠後期の食事制限(カロリー制限)や体重の変化、血糖コントロールが、産後の授乳にどのような影響を与えるか?」というものです。
この研究は「DiGest(ダイジェスト)」という臨床試験のデータを使って行われました。対象は妊娠糖尿病と診断された425人の妊婦さんです。妊娠29週から出産までの間に、以下の2つの食事プランのどちらかをランダムに割り当てられました。
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通常カロリー(1日2,000kcal)
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低カロリー(1日1,200kcal)
この間、血糖はマスク(非公開)された状態で、連続的にモニターされていました。また、出産後の授乳に関する意向や実際の状況についても、304名の方からデータが集められました。
さて、結果はどうだったのでしょうか?
まず、「カロリー制限(エネルギー制限)」自体は、授乳の継続や開始に対して特に影響を与えませんでした。
また、妊娠中に「体重が減ったかどうか」も、授乳との関連は見られませんでした。
しかし一方で、妊娠後期の「血糖コントロールが良好だった人」や「血糖の変動が少なかった人」は、出産後3ヶ月の時点で「何らかの授乳を行っている」割合が高いことが分かりました。
具体的には、
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血糖値が目標範囲(3.5〜6.7 mmol/L、または63〜120 mg/dL)内に 90%以上の時間入っていた人、
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血糖値のブレが少なかった人(標準偏差や変動係数が低かった人)
これらの方たちが、産後の授乳を続けやすい傾向にありました。
つまりまとめると…
「エネルギー制限」や「体重の変化」ではなく、妊娠後期の安定した血糖コントロール(血糖値が範囲内に保たれていること、変動が少ないこと)が、出産後の授乳に良い影響を与える、ということが分かりました。
授乳を成功させるためにも、妊娠中の血糖管理がとても重要であるという、大切なメッセージを伝えてくれている研究ですね。
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