みなさんどうもこんにちは。
小川糖尿病内科クリニックでございます。
公園の利用は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大と関係がないという研究結果が、Journal of Extreme Eventsに掲載されたようです。
都市生活者にとって、公園を散歩したりベンチに座ってのんびり過ごす時間はストレス解消手段の一つであり、特にCOVID-19パンデミックのために多くの文化・娯楽施設が閉鎖されていた期間は、公園が多くの人の貴重な休息の場となっていたかもしれません。しかし、公園に人が集まることで感染拡大のリスクが高まるという懸念があり、多くの自治体が公園の利用に制限を設けた時期もありました。それに対して今回の研究では、都市公園がCOVID-19感染拡大の場ではないことを示唆しております。
研究の対象としたのは、ニューヨーク市内7カ所、フィラデルフィア市内15カ所、計22カ所の都市公園。国勢調査の人口密度データに基づき、公園が所在する地域を人口密度「高」「中」「低」の3つに分類。公園の利用者数と公園近隣のCOVID-19感染者数との関連を検討したようです。
解析の結果、公園利用者数については公園間の差が大きいものの、人口密度が高い地域にある公園ほど、利用者数が多いという有意な関連が認められたようです。
公園利用者数と公園近隣のCOVID-19感染者数との間に、明確な関連は見られなかったようです。公園所在地にかかわりなく、人口密度が高い地域では公園利用者が多く、利用者数が多いこととCOVID-19の感染拡大は関連がないと考えられたようです。
なお、今回の研究では、公園利用者の感染対策状況も調査され、人々が対策を講じた上で公園を利用している実態がわかりました。例えば、マスクを着けずに利用している人の割合はニューヨークの公園で1.2%、フィラデルフィアの公園では22.7%と少数であり、口を覆わずにせきをしたり唾を吐いたりする人は、ニューヨークの公園で0.9%、フィラデルフィアの公園で0.7%とわずかだったようです。また、公園内でコンタクトスポーツ(対戦相手と体が触れ合う競技)を頻繁に行っているのはニューヨークで12.9%、フィラデルフィアでは1.6%にとどまっていたとのことです。
パンデミック中の憩いの場として、公園が重要な役割を担い得ることを示しております。
適切な距離や対策をしていれば、公園の利用はメンタルヘルスにも役に立つので、上手に利用したいものですね。
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