2022/01/01

健康講座429 精神障害と2型糖尿病

 みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 精神障害のある人は2型糖尿病の有病率が高いことを示す結果が、「Diabetologia」に掲載されたようです。


 PubMed、EMBASE、PsycINFO、およびコクランライブラリーという4種類の文献データベースを利用したもだそうです。

 245件の研究が含まれ、統合失調症や双極性障害、睡眠障害、認知症、知的障害など10の精神障害と2型糖尿病有病率との関連が検討されていました。

 一般人口での2型糖尿病有病率は、6~9%との報告が多いです。それに対して本研究の結果、睡眠障害を有する群での2型糖尿病有病率は40%に及ぶことが分かったのです。睡眠障害のある人は、ほかの健康上の問題を抱えていることが多く、糖尿病もその一つに挙げられます。さらに、睡眠障害と糖尿病との関連は双方向性と考えられ、相互にリスクを高めるように働くことが示唆されます。

 睡眠障害の次に2型糖尿病有病率が高い精神障害は摂食障害で、有病率21%だったようです。次いで、物質使用障害16%、不安障害14%、双極性障害11%と、いずれも一般人口よりも高い2型糖尿病有病率が報告されていました。以下、統合失調症10%、うつ病9%などが続き、知的障害を有する群が8%でありました。

 精神障害のある人は2型糖尿病の有病率が高いと、データでは示されました。その上で、精神障害のある人々の2型糖尿病リスクを抑制するための、費用対効果の高い戦略を探ることが求められますね。

原著

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