2022/02/25

健康講座458 体重減少 セマグルチドVSリラグルチド

みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 非糖尿病の過体重または肥満の成人において食事および運動療法のカウンセリングを行ったうえで、週1回投与のセマグルチド皮下注は1日1回投与のリラグルチド皮下注よりも、68週時点の体重減少が有意に大きかったことが示されたようです。米国・Washington Center for Weight Management and Researchの検討です。

 研究グループは、過体重または肥満者における、週1回投与のセマグルチド皮下注(2.4mg)と1日1回投与のリラグルチド皮下注(3.0mg)の有効性と有害事象プロファイルを比較する68週にわたる第IIIb相非盲検無作為化試験を実施しました。

 被験者は、BMI値30以上または27以上で1つ以上の体重関連の併存疾患を有する、糖尿病は有していない成人338例としました。

 被験者は3対1対3対1の割合で、週1回セマグルチド2.4mg皮下注投与群(16週間で漸増、126例)またはマッチングプラセボ群、1日1回リラグルチド3.0mg皮下注投与群(4週間で漸増、127例)またはマッチングプラセボ群に割り付けられ、それぞれ投与を受けました。加えて全員に食事療法と運動療法が行われた。また、セマグルチド2.4mg投与に不耐の場合は同1.7mgへの変更が認められたようです。リラグルチドに不耐の場合は、試験を中断するが、再開後に4週間の漸増が可能でありました。

 主要エンドポイントは体重変化率で、確証的副次エンドポイントは、セマグルチド群vs.リラグルチド群について68週時点で評価した10%以上、15%以上、20%以上体重減少それぞれの達成割合としたようです。

 セマグルチドvs.リラグルチドの比較は非盲検で行い、実薬治療群はプラセボ群について二重盲検化されました。


 被験者338例の平均年齢は49歳、78.4%(265例)が女性、平均体重は104.5(SD 23.8)kg、平均BMI値は37.5(SD 6.8)でした。試験を完了したのは319例(94.4%)で、治療を完了したのは271例(80.2%)だったようです。

 ベースラインからの平均体重変化率は、セマグルチド群-15.8%、リラグルチド群-6.4%だったとのことです。統合プラセボ群の平均体重変化率は、-1.9%だったとのことでございます。

 10%以上、15%以上、20%以上の体重減少の達成割合は、いずれもセマグルチド群がリラグルチド群より大きく、それぞれ、70.9% vs.25.6%(オッズ比[OR]:6.3、95%CI:3.5~11.2)、55.6% vs.12.0%(7.9、4.1~15.4)、38.5% vs.6.0%(8.2、3.5~19.1)だったようです(いずれもp<0.001)。
参考までに。
原著

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