2022/03/09

健康講座463 SARS-CoV-2の既感染者の再感染予防効果は!?

みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 SARS-CoV-2の既感染は、これまでアルファ株、ベータ株、デルタ株に対し、高い再感染予防効果を示すことがわかっているようですが、オミクロン株は従来株よりも免疫を回避することも明らかになっているようです。既感染による予防の有効性を変異株別に推定した研究が掲載されたようです。


 カタールで行われたケースコントロール研究は、全国のSARS-CoV-2データベースからCOVID-19の検査結果、ワクチン接種、臨床感染データ、関連する人口動態に関するデータを抽出したものです。このデータベースにはこれまでカタールで行われた全PCR検査結果、ワクチン接種、入院および死亡例が含まれました。

 再感染予防効果は、既感染者の未感染者と比較した時の感染感受性の減少率と定義しました。ワクチン接種有無の調整を含む1次分析と、ワクチン接種者を除外した1次分析を行ったものです。

 再感染予防における既感染の有効性は、ワクチン接種の有無の調整後でアルファ株90.2%、ベータ株85.7%、デルタ株92.0%、オミクロン株56.0%と推定されたようです。

 再感染した既感染患者のうち、重症へ進行したのはアルファ株1例、ベータ株2例、デルタ株0例、オミクロン株2例だったようです。再感染が重篤に進行または死亡した例はなかったようです。既感染の重症化防止の有効性は、アルファ株69.4%、ベータ株88.0%、デルタ株100%、オミクロン株87.8%と推測されました。

 全体として、既感染のアルファ、ベータ、デルタ株への再感染防止効果は強固であり(約90%)、これは以前の推定を裏付ける所見であったのです。オミクロン株ではこの効果は落ちたものの、既感染による重症化予防効果は変異株に関係なく強固でありました。

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