2022/05/20

健康講座494 コロナワクチン接種後の副反応と解熱鎮痛剤内服と抗体反応

みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

「BNT162b2 mRNAワクチン接種後の副反応と解熱鎮痛剤内服が抗体反応に与える影響の検討」の概要がでています。


 新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応は一般的なワクチンの接種後と比較して出現頻度が高いことが知られており、ワクチン接種後の症状軽減のため解熱鎮痛剤が使用されることも多いようです。そのような背景を踏まえ、ファイザー製ワクチン(BNT162b2)接種後の副反応の程度と誘導された抗体の関係性を調査すること、解熱鎮痛剤の使用が抗体反応に与える影響を調査することを目的として本研究が実施されました。

 解析対象は、BNT162b2を2回接種かつ2回目接種から14日以上経過したうち、感染・感染疑い歴のある者、ワクチン接種24時間以内に解熱鎮痛剤を内服した者を除く335人(うち235人から副反応情報を取得)とした。2回接種後に採血を行いSARS-CoV-2特異的スパイク蛋白IgG(S-IgG)抗体価を測定し、ワクチン接種後の副反応(発熱、倦怠感、頭痛、注射部位の痛みや腫れなど計13項目)に関する質問、および副反応に対して使用した解熱鎮痛剤について調査を行ったようです。

 主な結果は以下のとおりでございます。

・解熱鎮痛剤は全体の約45%で使用されており、発熱を認めた集団の80%以上が使用していた。
・単変量解析において、局所の副反応は抗体価と相関を示さなかった。全身性副反応のうち1回目接種後の皮疹、2回目接種後の発熱、倦怠感、頭痛、悪寒の有無が抗体価と有意な関連を示した。
・単変量解析で有意になった項目を用いて多変量解析を行った結果、2回目接種後の発熱の程度、女性、年齢と抗体価の相関が認められた。
・2回目接種後に体温が38度以上に上昇した集団は37度未満の集団より約1.8倍抗体価が高く、性別、年齢別のいずれの解析においても、2回目接種後の発熱が強いほど抗体価がより高くなる傾向が見られた。
・解熱鎮痛剤を使用しても抗体価の低下は認められず、発熱の程度による違いも認められなかった。

以上箇条書きとなります。

参考

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