2023/06/23

健康講座703 "運動は脳の若さの秘訣!週4~5回の有酸素運動が脳の老化を抑える"

こんにちは、小川糖尿病内科クリニックです。

最近の研究で、定期的な有酸素運動が脳の血流を改善し、老化のプロセスを遅らせる可能性があることが明らかにされています。

この興味深い発見は、米国テキサス大学サウスウエスタン医療センターの研究者によるもので、週に4~5回、一回につき30分以上の速歩やジョギングが理想的と指摘しています。これは、会議に遅れてしまいそうなときに慌てて歩くくらいのペースで、息が切れる程度の強度が推奨されています。

私たちの脳は、体全体の血流量の約20%を必要としていますが、歳を重ねるとともに脳への血液供給が減少してしまいます。これは動脈の老化によるもので、結果として脳への酸素や栄養素の供給が不足し、脳内の老廃物が溜まりやすくなります。

しかし、定期的な有酸素運動は、このような動脈の老化を抑制する可能性があります。そこで、研究者たちは60~80歳の73人を対象に1年間の運動介入研究を行い、運動が脳の血流量を維持することにどの程度貢献するかを調査しました。

参加者は2つのグループに分けられ、1つのグループは有酸素運動を行い、もう1つのグループは筋力トレーニングとストレッチを行いました。そして1年後、有酸素運動を行ったグループでは、脳への血流量が有意に増加していることが明らかになりました。

これらの結果は、運動が脳の健康に直接的な影響を及ぼす可能性を示しています。以前の研究でも運動が認知機能の保護に寄与することが示されており、この新たな発見はその証拠をさらに裏付けるものです。

現在、米国では成人に対して週に少なくとも150分の中強度運動を推奨しています。これを「毎日30分の運動」と解釈することで、週に1日か2日運動できない日があっても目標を達成することが可能です。

この研究の対象が60~80歳であったことから、運動の恩恵は年齢を問わず受けられることがわかります。始めるのに遅すぎるということはありません。そして、過去の研究から、心に良い運動は脳にも良いことが示されています。

しかし、運動に取り組む際は無理をする必要はありません。マラソンのような極端な運動を続けることが、推奨されている運動量以上のメリットをもたらすという証拠は現時点ではありません。

以上、魅力的で楽しく理解できる形にリライトしました。適切な運動を通じて、健康と活力を維持するための一助となれば幸いです。

参考文献: Sugawara J, et al. J Appl Physiol (1985). 2022;133:902-912.

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